ニュージーランドのIRDナンバー(IRD番号)を申請する方法

IRDナンバー (IRD番号) とはニュージーランドの納税者管理番号のことで、NZ国内で就職する際に必要になります。

申請はオンラインでもできますが失敗するケースが多いので、紙ベースでの申請がベターです。

また必要書類に銀行の取引明細 Bank Statement がありますので、IRD番号を申請する前に銀行口座の開設が必須です。

IRDナンバーは申請準備から発給まで1~3週間程度掛かりますので、現地での就職をお考えの方はニュージーランド到着後すぐに銀行口座を開設 ⇒ 申請するのをおすすめします。

IRDナンバーのオンライン申請ができない or 失敗した場合

IRDナンバーのオンライン申請ができない!?

IRDナンバーはオンラインでも申請できますが、手順通りに手続きを進めても何故か上手く行かないことが多いです。それで弊社では紙ベースでの申請方法をおすすめしています。

いちばん多いのは Application Number で弾かれるパターン、またオンライン申請を完了 ⇒ 2週間待っても番号が発給されないケースも目立ちます。

いずれにせよIRDナンバーのオンライン申請はできないことが多いです。

実際にとてもトラブルが多いので、IRD(ニュージーランド税務局)自身が「オンラインのIRD番号申請がうまく行かない場合」というページを作っています。

さざんくろす君

そしてこのページには解決策として「紙で申請してください」と書いてあります。オンライン申請の運用が軌道に乗るまで、もう少し時間が掛かりそうです。

IRD番号の申請ができない場合の解決方法

もしも Application Number が通らないなどでIRD番号のオンライン申請ができなかった場合は、後述する手順で紙ベースの申請をします

オンラインで弾かれたケースでも紙で申請すれば基本、通ります。

またオンラインでのIRDナンバー申請が完了していて番号が届かない場合は、以下のページからIRD番号の問い合わせができます。

トラブルの原因がシンプルなものであれば、1~2日で番号が届きます。

IRD番号の申請ができない場合の解決方法

それでも問題が解決しない場合はIRDのオフィスに行く必要があります。

具体的には必要書類を全て持って窓口で相談 ⇒ その場で手続き ⇒ 1~3営業日以内にEメールと携帯メールでIRD番号が届くケースが多いです。

電話とオンラインで相談しても最終的には解決しますが、原因の特定までに時間がかかることあります。税金関係は取り扱いが慎重ですから、一度揉めてしまったケースは全書類を持ってIRD職員さんにお任せするのがベターです。

IRD関係の相談先オフィス

IRDの申請先オフィス

以上より基本、「つまづいたらIRDオフィスに行く」というのがポイントになります。

そしてクライストチャーチですとIRDのオフィスは病院の近く、CBDの少し外れになります。

オークランドですと Takapuna が一番近いオフィスです。シティ中心部にはオフィスがありません。

ちなみにお近くのIRDオフィスの住所は通常の検索では中々に出てきませんので、google mapで「ird + 地域名」で調べます。たとえば Nelson であればこんな感じ、バーガーキングの向かいです。

なるべく早くIRD番号が欲しい場合

お急ぎの場合はIRDのオフィスに直接ご相談ください。全ての書類が完璧に揃っていれば最短、翌日の発給もあります。

さざんくろす君

オンラインで申請 ⇒ 問題が無ければ2~3日で発給しますが、やはりトラブルや書類の不備が怖いです。お急ぎならばやはりオフィスに相談するのが正解、書類を完璧に揃えた上で受付の方に「急いでいる。すぐにIRDナンバーが必要」と伝えてみましょう。

IRDナンバー(IRD番号)申請書の記入方法

IRDナンバー(IRD番号)申請書の記入方法

以下のIRD公式のページ下段付近、「Other ways to do this」 ⇒ 「IRD number application – non-resident/offshore individual」をクリック ⇒ 申請書類の「IR742」を印刷します。

印刷は日本でしておくか、英語学校のカウンセラーさんにご依頼ください。

念の為、申請書はこんな感じです。おそらく上記のリンクと同じだとは思いますが、必ず上記から最新のものをダウンロードしてご利用ください。

その後、以下を参考にしながら、申請用紙に必要事項を記入します。

【1】 家族の為の代理申請ですか?

ご自身のIRD番号を申請する場合は空欄のままにしておきます。

【3】 生年月日

「日、月、年」の順で記入します。

【4】 旧姓

旧姓がある場合は、ご記入下さい。

【5】 現住所

郵送での受け取りを選択する場合、申請の2週間程度後にIRDから手紙が届きます。

IRDカード(IRD番号)申請方法01
【6】、【7】 連絡先について

携帯番号、メールアドレスを記入します。

また「7b」にチェックを入れることで申請から数日~1週間程度でIRD番号がEメールと携帯メールで送られてきます。ちなみに更に郵送でIRD番号のお知らせされるケースもありますし、郵送でのお知らせが届かないケースもあります。

【8a】 IRD番号の申請理由

画像の場所にチェックすれば、「ニュージーランド国内で働く為(For employment in New Zealand)」という理由になります。ちなみに【8b】はニュージーランドで不動産を購入するご予定のある方の記入欄ですので、通常は空欄になります。

【9】 マイナンバー記入欄

「Most recent・・・(直近の・・・)」と訊かれていますので、住民票を抜いて失効している状態であってもマイナンバーと国名を記入する必要があります。必ずご記入下さい。

【10a】 銀行口座番号

ニュージーランドの銀行口座番号を記入します。Suffix が2桁の場合は、図のように左詰めで記入します。

【11】 税金区分

「海外の収入に関する税金控除を受ける資格がありますか?」という質問です。通常は「No」になります。

IRDカード(IRD番号)申請方法02
【12】 就労区分

こちらも通常の就労であれば「neither」になります。

「Signature」欄

パスポートと同じサインを入れ、日付を記入します。パスポートが英語のサインならば英語、漢字のサインならば漢字でご署名ください。

IRDカード(IRD番号)申請方法03

IRDカード(IRD番号)申請の必要書類

IRDカード(IRD番号)申請の必要書類

申請に必要な書類は以下の通りです。

ちなみに書類の印刷は学校のカウンセラーさんに頼む、もしくは公共の図書館で印刷するのが一般的です。

IRD番号の申請書

上記を参考に必要事項を記入して提出します。

銀行の取引履歴書(Bank statement)(※注

ANZ銀行であればインターネットバンキングにログイン ⇒ 「Documents」タブ ⇒ 「Statements」で、現住所が記載された取引履歴書をダウンロードできます。

また履歴は「最低でも1回ずつの、金額の違う(預金)と(払い出し)の履歴」が必須です。つまり「100ドルを預けてATMで20ドルを引き出している」といった履歴が記載されていなければなりません。

現住所の証明

※注:口座開設直後で銀行の取引履歴(Bank statement)がまだ発行されていない場合は、現住所の証明が必要です。

現住所証明は学校が発行するホームステイ詳細で大丈夫です。留学しない場合はフラットオーナーやホテルのマネージャーなどに一筆書いてもらい、賃貸契約書や領収書を添付するなどで対応します。

銀行の取引履歴明

※注:口座開設直後で銀行の取引履歴(Bank statement)がまだ発行されていない場合は、別途取引履歴の証明が必要です。

具体的には銀行のオンライン・バンキングで「100ドルを預けて20ドルを引き出している」といった履歴を表示 ⇒ その画面を印刷します。この場合は同じページで銀行口座番号も確認できるよう、ご注意下さい。

パスポート原本

申請時に係員さんに提示 ⇒ すぐに返して貰えます。

パスポートの顔写真&サインがあるページのコピー

コピーは他の書類と一緒に提出します。

ビザのコピー

これも他の書類と一緒に提出します。

※注
基本的には銀行口座開設 ⇒ 月末に発行される取引履歴書(Bank statement)を使って申請します。取引履歴書が無い場合はIRD側もチェックを厳しくせざるを得ず、結果としてトラブルになりやすくなります。

ワーホリですとニュージーランド到着後すぐに銀行口座開設 ⇒ 100ドル預金して20ドルを引き下ろし ⇒ 月末25日や30日に取引履歴が発行される ⇒ IRDカードの申請を終えるのが一般的です。

IRDナンバーの申請先

IRDのオフィスであれば話が早いですし間違いもありません。こちらを参考にしながら、お近くにオフィスが無いかをご確認ください。

その他、お近くの郵便局(NZ Post)、もしくは「AAセンター」というニュージーランド自動車協会のオフィスでも申請を受け付けています。

NZ Post は以下のリンクからお近くの郵便局を検索できます。

IRDナンバーの申請先

またAAセンターは以下から検索できます。

IRDナンバー発給後は銀行に番号を伝えます

IRDナンバー発給後の手続き

IRDナンバーの申請後、通常は数日~1週間程度で番号だけが先にEメールや携帯電話のテキスト(ショートメール)で届きます。この状態ですでに就労可能です。

また更に1週間程度後に紙のIRDカードが封書で届きます。

ちなみに大切なのはカード本体ではなく番号ですので、IRDナンバーは手帳にメモ & スマホやメールなどに分散して保存しておくと良いでしょう。

さざんくろす君

郵送でIRDカードが届かないケースもぼちぼちあります。わりとアバウトです。

その後、できるだけ早い段階で銀行にIRDナンバーを伝えます。手続きは支店窓口で5分程度で完了 ⇒ そうすることで利息に掛かる税金がぐっと減ります。

IRDナンバーが記載された正式な証明書の取得方法

「RealMe」に登録している場合、IRDナンバーの正式な証明書は「myIR」経由で簡単に印刷できます。

まずは以下のIRD公式から「myIR」にログイン ⇒

Home の 「I want to…」欄 ⇒ Review my IRD numbers ⇒

IRD番号の印刷

開いたページの「Print main IRD number」をクリックで以下のような正式書類を印刷できます。

IRD番号の証明書

留学されている方はカウンセラーさんに頼んで印刷、留学されない方は公立図書館などで印刷できます。

IRDナンバーを取得した後、すぐに働くために

IRDナンバーが発給されるまでにCV(英文履歴書)を作成して、働き口を探しておきます。

特にファームジョブは働くための準備や必要なものの購入に時間がかかりますので、事前の準備が必須です。

日本に帰国する前にIRDナンバーは抹消手続きしておきます

日本に帰国する際のIRDナンバーの取り扱いには色々な考え方がありますが、もっとも無難なのは休眠手続きしておくパターンです。そうすることでその後、ニュージーランドの税務署からの連絡は一切なくなります。

この点はニュージーランドを去る前の税務手続き、Tax Return(タックスリターン)の申請方法で詳しくご紹介していますので、以下をご確認ください。

日本に帰国する前にIRDナンバーは抹消手続きしておきます