ニュージーランドで働く際には最低賃金や税率、そして労働者の権利を知るのが重要です。
NZでは就労関係の法律がアルバイトにも適用されますので、後々のトラブルを避けるために有給、最低賃金、祝祭日の手当、トライアルの給料などを確認しておく必要があります。
このページでは就職先の探し方、ワーホリの代表的な就職先、留学中の仕事、所得税、タックスリターン、保険までを包括的に考えます。
ニュージーランドの最低賃金
ニュージーランドの最低賃金は税込みで23.50ドル/時間で、手取りは22ドル/時間程度です(有給分含む)。
詳細は以下をご確認ください。
ニュージーランドの所得税率

ニュージーランドの所得税は累進課税方式で15600ドル/年までの所得税率は10.5%、15601ドルから53500ドルまでは17.5%です。
そこから先も最大39%まで段階的に税率が変わります。
また納税制度は日本と同じく源泉徴収、それを年末調整/確定申告であるタックスリターンで見直します。
詳細は以下をご確認ください。
ニュージーランドのアルバイトの収入の目安

ニュージーランドのアルバイトは大抵のケースで最低自給からのスタートです。
最低賃金で働いた場合、8時間@週5日で手取り月給は3960ドル程度です(40時間@22.00ドル@4.5週=3960ドル/月、源泉徴収13%で計算)。
しかし最初からフルタイムで働ける仕事はそれ程多くありません。
最初は週に15~20時間でスタートして、徐々に就労時間が増えていくパターンが多いです。
つまり月収は手取り1500ドルからスタート ⇒ 徐々に2000ドル、3000ドルと上がっていくイメージです。
以上より例えば最初に3か月の留学 ⇒ 6か月のアルバイト ⇒ 3か月のラウンド(NZ国内旅行)をお考えの場合、イメージとしては下記のような収入フローになります。
滞在1~3か月目 / 無収入期
留学中。その間に銀行口座、IRD番号を準備する。無収入。
滞在4か月目 / 無収入期
フラットに引っ越してアルバイト開始、週に10~20時間くらいで就労スタート、ただし翌月の給料日までは無収入。
滞在5か月目 / 1500ドル
週に40時間、安定してバイトに入る。先月のバイト代の1500ドル程度が振り込まれます。
滞在6~9か月目 / 3700~3800ドル@4回
引き続きフルタイムで働き、3700~3800ドル/月の収入が5回振り込まれます。収入が増えるにつれ源泉徴収の税率が上がります。
滞在10~12か月目/ 37000~3800ドル@1回
仕事を辞め、貯まったお金でニュージーランド国内旅行。旅行中に最後の給料が振り込まれます。
以上より半年のアルバイト収入の目安は手取りで20000ドル程度、1NZドルを80~90円で考えれば160~180万円の収入を見込めます。
ただし上記の通り最初の給料日までは貯金でやりくりする必要がある点、注意が必要です。
ワーホリ / 留学の全体的な支出は計画的に考えていきましょう。

ちなみに毎月の出費は2000~2500ドル程度 ⇒ つまりフルタイムで働くと毎月1500~2000ドルくらい貯金できます。つまりニュージーランドは物価が高いものの、働くと急にラクになる国です。
ニュージーランドの就職先の探し方
就職先の探し方は以下にまとめました。
こちらをご確認ください。
ニュージーランド到着後、すぐには働けません

ニュージーランドで働くためには携帯電話、銀行口座、IRDナンバーの3つが必要です。
そしてこの3つを揃えるのに通常であれば1~2週間かかりますので、到着後すぐには働けません。
詳細は上記ページにまとめましたが全てがうまく行った場合でも就職できるのは到着の10日後といったところですので、余裕をもって「最初の1か月は観光する」、「英語の勉強をする」と考えておくと間違いありません。
学生ビザやワーキングホリデービザでの就学中に働くのが難しい理由

ワーホリや就労許可付きの学生ビザをお持ちであれば就学中でにも働けますが、以下の理由から就学中の就職の難易度はかなり高いです。
- 思ったよりも働ける期間が短い
- 就労時間が限定される
- ホームステイ滞在中はまず働けない
まずは「働ける期間」について、ニュージーランドで働く際にはIRD番号と銀行口座が必要ですし、フラットや職を探すのにも時間が掛かります。
それで例えば6か月の留学であっても働けるのは最大で5か月程度、通常であれば「働けても3~4か月」 ⇒ 「短期間なので面接で落とされやすい」状況です。
次に「就労時間」について、働けるのは授業の無い時間のみ ⇒ 結果として「18時からのレストラン勤務」などがメインになります。
ただし既に就学を終えてフルタイムで働けるライバルが沢山いる中での求職ですので、難易度は高いです。

たとえば飲食ですとランチとディナーの両方に入れる人が選考に残りがちです。ちなみに授業をパートタイムにしても結局はフルタイムで働けませんので、難易度は高いままです。
そして夕方以降のアルバイトは帰宅が22時や23時になってしまいますので、安全性の観点からホームステイ中のアルバイトを許可するホストファミリーはごく稀です。
ですから就学中のアルバイトをお考えの場合、まずはフラットに移る必要があります。

- フラットへの引っ越し、IRD番号の申請、職探しにも時間が掛かりますので、到着後すぐには働けません
- 就学中のアルバイトは難易度が高いです
- パートタイムの就学でも状況はほぼ変わりません
- ホームステイ中は基本、働けません
その他、学生ビザでの就労には「NZQAがカテゴリー1に認定した学校に限る」という条件がありますので、学校によっては留学中の就労が認められていない場合があります。

それでも実際に就学中に働いている学生は少なくありません。タイミングが良かったりクラスメートから紹介されるなど、働ける時は拍子抜けするほど簡単に働き口が見つかります。
ニュージーランドで就労中の保険
ニュージーランドの労働法では雇用側に労働者の保険加入を求めていません。
つまり「就労中の保険は労働側の自己責任の範囲で考えるべき」とされています。
しかしさすがに海外で就労中に無保険というのは無謀すぎます。
実際に就職先によっては保険の加入状況を聞いてくることもありますので、保険には加入しておきます。
上記の通り、NZの保険の掛け金は「医療費は無制限補償 & 携行品補償なし & レストランや一般事務職での就労」だと掛け金は12か月でも560ドル = 5~6万円と激安です。
また特に就労ビザ(ワークビザ)の保険については特設ページを用意しました。
正直、ほとんど全ての方にとってOrbit社がベストになりますが、それでも念のために上司や周りの方にもアドバイスを求め、じっくりと調べてみてください。

海外滞在中、最後の最後で助けになるのは、なんだかんだで保険だけなので、保険だけはしっかりと、です