ニュージーランドで事件や犯罪に巻き込まれた際の対応方法と緊急連絡先(NZ警察、消防への通報)

犯罪や事故、火災が現在発生している場合はすぐに警察に通報、番号は「111」です。

急を要さないケースは「105」番に通報してください。

ニュージーランドの治安は悪いです

安全と言われているニュージーランドも犯罪発生率は日本の数十倍、決して治安が良いわけではありません。

ですからニュージーランド滞在中に思わぬ犯罪に巻き込まれてしまうこともあるかもしれませんし、犯罪現場に出くわしてしまうかもしれません。

それを受けて犯罪を避けるための注意点は以下の記事にまとめましたが、本ページでは「犯罪に遭ってしまったらどうするか?」に焦点をあててみました。

それでは以下、ニュージーランドで犯罪に巻き込まれてしまった場合の対処について考えてみます。

全てのケースに共通する、ニュージーランドでの通報のルール

全てのケースに共通する、ニュージーランドでの通報のルール

日本の110番と同じように、ニュージーランド警察も緊急ダイヤルを設置しています。このダイヤルは家電話、携帯電話、公衆電話など全ての電話から通報可能で、通話料は無料です。

ただしNZの緊急ダイヤルは「緊急時」と「非緊急時」の2つに分かれていますので、注意が必要です。

具体的に今、目の前で犯罪や事故が発生している場合は「111」番に通報します。また「空き巣に入られてから数時間が経過している」といった場合も111番に通報します。

そして緊急ではない場合は「105」番に通報します。

この「緊急ではない場合」は例えば「家の前に路駐していた車が破損しているのに気がついた」、「2日前に職場で人種差別的な発言を受けた」、「財布を落とした」などが該当します。

さざんくろす君

判断の目安として「今もまずいし、10分後もまずい状況が続いてそう」、「けが人がいる」というケースは111番です。逆に「すでに犯罪や事故は起こった後で、主だった危険は去っている」のなら105番に通報です。

105番はオンラインでも通報できます

また105番の通報は電話だけでなく、以下のページでも受け付けています。

ニュージーランドも日本と同じく「犯罪がおきたら警察に通報」が鉄則ですので、小さなことのように思えた場合でもまずは警察に相談してみましょう。

日本語の通訳を利用できます

英語の通報に自信がない場合は以下のサイトから予約をして、日本語の翻訳を無料でつけることができます。

日本語の通訳を利用できます

空き巣や車上荒らしなどの窃盗、盗難系の被害

空き巣や車上荒らしで注意する点は「まだそこに犯人がいるかどうか?」です。

家の中から誰かの声がする、人影が見える、懐中電灯が動いているといった場合は焦らずに落ち着いて距離を取り、すぐに「111」に通報します。

相手はナイフや銃を持っているかもしれませんので、絶対に無理な行動をしてはいけません。

また確実に犯行が終わっているように見えたとしても犯人が近くに隠れているかもしれませんので、基本的には「111」番で問題ありません。

被害現場を保存するために、あちこち触ることなく一旦現場を離れてから「111」に通報します。犯人を捜す必要もありませんし、何が無くなったかを確認する必要もありません。まずは警察に安全確認をして貰いましょう。

暴力による傷害事件

暴力による傷害事件

「111」に通報することで警察と救急車を同時に手配できます。

最初に111のオペレーターは「どこで」、「いつ」、「何が起きたのか?」の3つを聞いてきます。

次にあなたの住所と氏名、電話番号を聞き、それから怪我や被害状況の確認に移行します。

そこからは暴行犯の服装や去っていった方向、武器の有無などを聞きますが、その段階で既に警察や救急の手配は完了していますので、焦らずに一つ一つ質問に答えていきましょう。

性犯罪や人種差別による被害

ニュージーランドは性犯罪と人種差別に関し、先進的な考えを持つ国です。警察でも特別な部門を作ってサポート、支援をしています。

職場や学校、ホームステイ先や自宅やフラット、またバスやタクシーや誰かの自家用車など、とにかくニュージーランド国内で性被害に遭ってしまった場合は迷わず警察に相談して支援とサポートを依頼してください。

また暴行によって身体にダメージがあるかもしれない場合もすぐに「111」に通報です。

もしかするとそれはとても怖く、難しいことのように思えてしまうかもしれませんが、警察はあなたの味方です。

専門のチームがあなたに必要なすべての支援を迅速に手配しますので、何も考えず今すぐ「111」に電話をかけてください。

性被害は性別や年齢や国籍、文化的な背景などに関係なく起こり得ます。実際に男性であっても高齢者であっても性犯罪に巻き込まれることがありますので、被害を受けた場合は勇気をもって警察にご相談ください。専門のスタッフが全力で対応してくれます。

その他、家庭内暴力や性的な被害に対するサポートを専門的に扱う政府機関があります。

身体や心に暴力による被害がある場合や警察に連絡するのが怖い場合は、この機関に相談してみてください。「絶対に他の人には内緒にして欲しい」といえば、その通りにしてくれます。

今、つらい状況にいるのならすぐに電話をしてください。暴力をふるう相手から報復されることなく、今日の夜には遠くの街の安全な施設に避難できます。お金の心配もいりません。

またこちらも勿論、日本語翻訳サービスを利用できます。

それから人種差別的な問題については、NZ Human rights という専門機関がサポート / 対応しています。

こちらも秘密厳守で被害者を支援していますので、勇気を出して連絡してみてください。

保険会社への保険金請求には、警察による証明書が必要です

保険会社への保険金請求には、警察による証明書が必要です

犯罪や事件に関係する保険金の請求には、原則として警察が発行する警察証明が必要です。

例えば盗難であれば「いつ、どこで、何が、どのように盗まれたのか」を警察に報告 ⇒ その報告をもとに警察官が証明書を発行 ⇒ それを保険会社に提出する流れです。

ですから犯罪被害に遭った場合は小さなことであっても必ず警察に報告 ⇒ 証明書を発行して貰いましょう。

NZの保険は掛け金が安いので、必ず加入しておきましょう

学生ビザでの滞在は規定を超える補償の保険加入が義務付けられていますが、ワーホリや観光ビザでの入国に関しては「ニュージーランド移民局による強い推奨」にとどまっています。

しかし警察も病院も基本的には「外国人は保険に加入している」という前提で対応をしていますので、ニュージーランド滞在中は必ず保険に加入しておきましょう。

さざんくろす君

医療費無制限&携行品補償ありの盛り盛りMAXプランに12か月加入しても800~900ドル = 6~7万円程度です。安いです。

急な病気や事故で治療が必要になった場合

ニュージーランド国内で発生した事故の治療費の大抵は、ACCというニュージーランド政府機関が治療費を受け持ちます。

たとえば交通事故や家の階段で転倒 ⇒ 骨折した場合などは、基本的に治療費の全額をACCが支払ってくれます。

しかし盲腸や心臓病、脳溢血など「病気の治療費」は患者自身が費用を支払わなければなりません。この点をカバーするためにも、やはり保険は必須です。

急な病気や事故で治療が必要になった場合