英文履歴書(CV)の書き方

英文履歴書(英文レジュメ / CV)やカバーレターはニュージーランド労働省のテンプレートを参考に作成すると間違いありません。シンプルですが内容に過不足がなく、初心者でも魅力的で間違いのない英語の履歴書を作れます。

NZ労働省のサイトにはPDFファイルのサンプル(テンプレート)だけでなく、自由に内容を自由に変えられるワードファイル(Word)もあり、これと無料のオンラインツールGoogleドキュメントを利用することですぐにCVを作れます。

英文履歴書(英文レジュメ / CV)とは

英文履歴書(英文レジュメ / CV)とは

英文履歴書(英文レジュメ / CV)は日本でいう履歴書ですが、日本に比べて職歴に強めのフォーカスを当てているのが特徴です。

通常はCVと呼ばれますが、正式名称の Curriculum Vitae やレジュメ(Resume)と表記されることもあります。

英文履歴書に決まった形式はありません

日本の履歴書は形式が決まっていますが、英文履歴書は形式や書式が決まっていません。

ですから英文サイトによってサンプルやテンプレートが変わりますし、またプロが有料で綺麗なCVを書いてくれるサービスもあります。

とりあえず英文履歴書の利点は「フォーマットが決まっていないからこそ自分をアピールできる」点であり、逆に慣れていない内は自由度の高さが足かせになる側面があります。

以上よりアルバイトの応募や短期就職でプロに依頼する必要はありませんが、現地の大学を卒業して就職する際などは代行サービスを利用するのが無難です。

英文履歴書を書く際の注意点

英文履歴書を書く際の注意点

日本に比べて自由度の高い英文履歴書ですが、それでも暗黙の了解的な書き方のルールがあります。その中でも以下の3つは、まず最初におさえておきたいポイントです。

  • CVでは客観的な職歴(無い場合は学歴)に焦点をあてる
  • CVとは別に、意欲や気持ちを伝えるカバーレターをつける
  • 年齢や性別は書かなくても良い

まず第一に日本では学歴もキー・ポイントになりますが、ニュージーランドを含む欧米では職歴、その中でも特に「今までどこで何をしてきたのか」と「実際に今、何ができるのか?」を重視する傾向があります。

ですからCVでは正確な職歴などの客観的な事実に焦点をあて、後述するカバーレターで「過去の実績や、職に対する意欲や気持ち」などの内面をアピールするのが一般的です。

  • CV:
    客観的な事実をまとめる履歴書
  • カバーレター:
    過去の実績や意欲、気持ち、アピールポイントをまとめたサポート書類

そしてもう一点、英文の履歴書には年齢や性別は書かないのが一般的です。

念のために書いておきたいのであれば記載しても問題はありませんが、「どうするか迷ったなら書かない」としておきましょう。

英文の履歴書には年齢や性別は書きません
せつめいアザラシ

ただし海外にある日本企業で日本の履歴書を求められた場合は、生年月日や性別を書いても良いかと思います。日本の履歴書のテンプレートはこちらからダウンロードできます

それでは以下、更に細かなルールを見ていきましょう。

英文履歴書は基本、手書きNGです

英文履歴書は基本、手書きNGです

ニュージーランドを含む欧米では英文履歴書をパソコンで作成するのが一般的で、手書きの履歴書はNGです。

また作成したPDFファイルを人事担当者さんにメール送信 / 郵送しても、特に失礼にはあたりません。

さざんくろす君

パソコンをお持ちでなくても、後述するGoogleドキュメントを利用してスマホからWordファイルとPDFファイルを作れます。

職種に合わせてCVとカバーレターの内容を変える

例えばカフェに応募するのならば外向的な性格である点、忙しい仕事に慣れている点、カスタマーサービスの経験がある点、シフトや時間を厳守する点などを中心に書いていきます。

同様にドライバー職に応募するのならば交通違反がない点、ニュージーランドで有効な免許証を持っている点、重い荷物を持ちあげられる足腰の強さ、注意深い性格などをアピールします。

簡単な例としてドライバー職のCVに「C++でプログラムを組めます」と書くことにほとんど意味はありません。

職種に合わせてCVとカバーレターの内容を変える

以上よりもしもご希望の職種が複数ある場合は、その数だけCVとカバーレターを作る必要があります。

留学する方は放課後に英語学校の先生と相談 ⇒ それぞれの職に対応したファイルを作っておきましょう。

せつめいアザラシ

畑違いのアピールは基本的にはプラスにならず、むしろ「求められているポジションの理解、足りてないのかな?」のように思われてしまう可能性があります。

NZ労働省で推奨している英文履歴書(CV)のテンプレート

NZ労働省で推奨している英文履歴書(CV)のテンプレート

そして具体的な英文履歴書(CV)の書き方ですが、以下にあるニュージーランド労働省で紹介しているテンプレートが使いやすいです。これを元に英語学校のパソコンでCVを作成 ⇒ 放課後に先生に添削して貰うのが一般的です。

通常であれば Work-focused CV for career progression のテンプレートをベースに氏名や職歴を変更 ⇒ 作成します。ページにWordファイルがありますので、それをダウンロードして内容を変えていきましょう。

また例えばレストランに応募する場合はレストランに特化したCVをGoogle検索 ⇒ 書き方の参考にすると間違いありません。

レストラン(restaurant)に特化したCVのテンプレートをGoogleで検索

さざんくろす君

検索欄の restaurant を travel and tourism に変えれば、旅行業のCVのサンプルを検索できます。ご希望業種のCVは幾つか見ておくと良いでしょう。

NZ労働省が推奨するテンプレートを参考にした英文履歴書(CV)の書き方とコツ

英文履歴書(CV)の書き方とコツ

基本的にはテンプレートのレイアウトを大幅に変えることなく、できるだけ記載内容のみを変えるのをおすすめします。なんだかんだで慣れないうちは、シンプル&王道がベストです。

それを踏まえつつ、以下のポイントにも目を通しておけますと完璧です。

氏名は名前が先、また短くするのもテクニックの一つです

氏名は「名前」+「苗字」の順で書くのが一般的です。昨今は日本の伝統を尊重して苗字を先に書くパターンも広まりつつありますが、基本的には名前からで問題ありません。

また長すぎる名前や発音が難しい名前は短い通名を書くテクニックがあります。

例えば「雪之丞下総久ノ介」のような名前は発音しづらいので、英文履歴書には「Yuki」と記載しておく感じです。

住所は逆から

日本の住所はビル / マンションの詳細、号、番地、丁目、市区町村、都道府県+郵便番号、国名の順に記入し、また「番地や部屋番号の数字の並び」はそのままにしておきます。

ですから例えば「郵便番号100-0000、東京都中央区銀座30丁目40番50号 青葉ビル202号室」の場合は「Aoba Building 202, 30-40-50, Ginza, Cyuo-ku, Tokyo 100-0000, Japan」と書きます。

日本の住所は逆から書きます

もしくはビル名や郵便番号を省略して「30-40-50-202, Ginza, Cyuo-ku, Tokyo, Japan」のように記載します。ちなみにビル名を省略した場合は部屋番号が「50号」の後にくる点にご注意ください。

せつめいアザラシ

番地や丁目や号は省略、市区町村と群はローマ字表記でOKで、都道府県を意味する「Prefecture」は省略するのが一般的です。その他、郵便番号を国名の後に書くパターンもありますが、迷ったら上記のパターンで良いと思います。

職歴(Work History)で客観的事実をしっかりと伝えます

職歴(Work History)で客観的事実をしっかりと伝えます

職歴で重視されるのは役職と業務内容です。これをNZ労働省のテンプレートのように、直近のものから順に並べていきます。

ちなみに記載は略語や短縮語を避け、正式名称で記載します。

また記載内容は会社名、地域(都道府県まで)、在籍期間、役職の4つは必須で、それに加えて事業内容や業務内容、達成した業績などをテンプレートに従って付記します。

せつめいアザラシ

「事業内容や業績の付記」が難しいです。ここはサンプルをググって手直し ⇒ 留学する方は放課後に先生に見て貰いましょう。

とにかくここが英文履歴書の最重要ポイントですので、しっかりと伝える努力 ⇒ 職にマッチしたアピールになっているかどうか、募集しているポジションに関係する職歴 / 業績になっているかどうかを再確認します。

過去の業績の効果的な記載方法

過去の業績の効果的な記載方法

職歴での過去の業績アピールで具体的な数字を書くのは効果的です。実際にニュージーランド労働省が推奨しているテンプレートでも数字を入れたアピールをしています。

Created and managed a social media presence, which saw a 25% increase in visits to Electric Al’s website.

その他、求人票に書かれている内容に対応した表現は効果的です。

例えば求人広告に「social media management」や「Increase in visitors」といった表現がある場合、上記のアピールはかなり目を引きます。この点は露骨なくらいストレートなアピールが好まれます。

学歴(Qualifications)は最終学歴から書きます

学歴は大学の高校の順で書き、中学や小学校は書かなくてもOKです。また専門学校卒以上の最終学歴がある場合、高校の詳細は省略しても構いません。

ちなみに一般的に博士号は Doctor、修士号は Master、学士号は Bachelor です。また準学士号は Foundation degree や Associate degree など呼び方が変わることがありますので、母校に問い合わせておくと間違いがありません。

学歴(Qualifications)は最終学歴から書きます

その他、在学中の場合は「2022-Current」、卒業見込みは「2019-2023(expected)」のように記載します。

ニュージーランド労働省が推奨する英文カバーレター(cover letter)のサンプル、テンプレート

ニュージーランド労働省が推奨する英文カバーレター(cover letter)のテンプレート

カバーレター(cover letter)とは履歴書の見出しのようなもので、「人となり」、「過去の経験」、「何が得意なのか」、「仕事に対する情熱」、「採用する事で企業にどんなメリットがあるのか」などをまとめたレターです。つまり客観的な事実を中心とする履歴書に対し、カバーレターでは気持ちや情熱、積極性などの内面をアピールします

こちらも英文履歴書と同じくサンプルを元に作成 ⇒ 放課後に先生に添削して貰いましょう。

レストラン(restaurant)に特化したカバーレターのテンプレートをGoogleで検索

検索欄の restaurant の部分を farm worker に変えれば、ファーム仕事のカバーレターのサンプルを確認できます。

効果的な英文カバーレターを書く際の注意点

ニュージーランド労働省の公式ページで書き方の要点が説明されています。

まず第一に書き出しについて、採用担当者の名前が分かっている場合は「Dear Mr. Jackson,」のように書き出しますが、担当者さんの名前が分からない場合は「Dear Human Resource Department,」や「Dear Human Resource Team,」、「Dear Hiring Manager,」などが無難です。

またパラグラフ(段落)は最低でも3つ必要で、1段目で「どの求人 / ポジションに応募しているのか」、2段目以降で「求められていることに対して自分ができることのアピール」、最後に「カバーレターを読んでくれたことに対する感謝」を書きます。

英文カバーレターを書く際の注意点

またカバーレターは面接時の進行をイメージしておくと後々、うまく行きやすいです。

「面接ではこれができると言っておきたい」、「このアピールポイントに注目してもらいたい」、「相手の会社のここが好きだと伝えたい」というのを踏まえて、簡単な見出し / 主張の要点を書いておきましょう。

Google ドキュメントを利用してスマホやタブレットでWordファイルを開く方法

WordファイルはGoogleの無料オンラインサービス、「Google ドキュメント」で内容を変更できます。

Google ドキュメントを使えば学校のパソコンやスマホ、タブレットから簡単に書類を作れます。

Googleドキュメントをパソコンで使う場合はこのリンクから、スマホから利用する場合は以下のアプリをご活用ください。

Wordが入っていないパソコンでWordファイルを開く方法

就職先を探して履歴書を提出する

まずは労働関係の法律や最低時給を確認 ⇒ 就職先を探す ⇒ 応募、という流れです。

それを踏まえつつ、ニュージーランドの労働関係法や求職サイトは以下のページをご確認ください。

またファーム仕事をお考えの場合は以下もあわせてご確認ください。

その他、保険についてもご確認ください。

英文履歴書(英文レジュメ / CV)の書き方まとめ

英文履歴書(英文レジュメ / CV)も日本の履歴書と同じく、サンプルを元に作成すれば特に問題ありません。

またテンプレートはニュージーランドの労働省が推奨しているものを参考にすると良いでしょう。世界的にも一般的なフォーマットで内容に過不足もありませんので、これを利用しておけば基本、間違いがありません。

また留学する方は作成したCVとカバーレターを担任の先生にチェックして貰えます。放課後に友達を一緒に作成 ⇒ 先生に見てもらって訂正 ⇒ PDFファイルで保存 ⇒ 本格的に就職活動の開始です。楽しみながら頑張っていきましょう!

英文履歴書(英文レジュメ / CV)の書き方