ニュージーランドの入国審査でよく聞かれる質問 / NZ税関と免税品、必要書類、食品持ち込みと罰金

ニュージーランドの入国審査はとても厳しいことで有名です。

また入国審査官はニュージーランド国内での不法就労に特に目を光らせていますので、滞在中の生活費の所持証明には最大の注意が必要です。これをミスると入国できません。

その他、タバコやアルコールなどの免税品の範囲やニュージーランドの空港内での注意点を事前に把握しておくことが、スムースな入国手続きに繋がります。

ニュージーランド入国時の滞在資金の所持証明

ニュージーランド入国時の滞在資金の証明について

ニュージーランドに入国する際には規定により、現地での生活費を所持していなければなりません。

そしてもしも規定の生活費の所持を証明できない場合は入国を拒否されることもあります

また求められている金額はビザによって異なり、具体的には以下に相当する資金を持っている必要があります。

生活資金の所持はビザ発給の要件ですので、クリアーしていなければニュージーランドには入国できません。移民局の公式サイトでも銀行残高証明書などのサポート書類を準備するよう正式にアナウンスしています

またこの点、弊社サイトでもワーキングホリデービザの申請方法で要件をご紹介しています。

また学生ビザの申請方法はこちらになります。

ニュージーランドを出国する手段の証明

ニュージーランドを出国する手段の証明

また上記の生活費以外に「ニュージーランドを出国するのに十分な資金(1000ドル程度)」、もしくは「復路航空チケット」も所持していなければなりません。

  • ニュージーランド出国費用として1000ドル程度 or 購入済みの復路航空チケット

ただし訪問者ビザ(いわゆるビザ無しの渡航)の場合は1000ドルの出国費用ではなく、復路航空チケットが必須です。ビザ無しですと片道チケットでの入国はできません。

また復路航空チケットの利用に第三国のビザが必要な場合、その国のビザを事前に取得していなければなりません(※注)。

※注 たとえば復路便の目的地がオーストラリアだった場合、NZ入国時に「オーストラリアに入国できるビザ」を所持していなければなりません。ただしトランジット(乗り換え)するだけでオーストラリアに入国せずに日本に帰国する場合や、目的地が「日本人の入国に際して事前のビザ申請を免除している国」の場合、事前にビザを用意する必要はありません。

さざんくろす君

訪問者ビザ(ビザ無しでの渡航)はルールが細かく、トラブルになることも多いです。ご不明な点がある場合はNZ移民局にご相談ください

つまりワーキングホリデービザ & 片道航空チケットであれば、最低5200ドルが必要です

以上より例えばワーホリ&片道チケットの入国であれば「生活費4200ドル」+「日本へのチケット代1000ドル」 ⇒ 「NZの入国審査時に最低でも5200ドルを所持」していなければなりません。

そしてこのルールの注意点は「NZの入国審査時に」という部分です。

例えば現在の手持ちが6000ドルであったとしても、オークランドまでの航空チケットや成田までの移動、保険、その他の必需品などで4000ドル使ってしまった場合は入国審査時の手持ちは2000ドルしかありませんので、ビザを持っていても入国拒否される可能性が高いです。

ワーキングホリデービザ & 片道航空チケットであれば、最低5200ドルが必要になります
さざんくろす君

たまに経験者さんのブログで「NZのワーホリは航空券込みで30万円あれば大丈夫」的なページを見かけますが、これは間違った情報です。滞在資金の所持は入国審査官が特に注視している部分ですので、十分にご注意ください。

ニュージーランド滞在中の生活費の所持を証明する方法

ニュージーランド滞在中の生活費の所持を証明する方法

以上の通りニュージーランドに入国する際には現地での生活費や出国のための資金を所持していなければなりません。またこの資金は入国審査官から要請された際に、所持を証明しなければなりません

そして所持金の証明方法ですが、ニュージーランド・ドルの現金を用意する必要はありません。

移民法では「相当額」の所持を求められていますので、以下の書類の組み合わせで所持を証明できればそれで問題ありません。

  • 日本への航空チケット(訪問者ビザの場合は必須) or
    学生ビザやワーホリビザで片道航空券での入国の場合、「復路航空チケットの購入代金として1000ドル程度の余剰資金があり、且つ、復路航空チケットを買う意思がある」
  • 日本の銀行が発行した英文の残高証明書日本円建ての残高でOKです
  • 支払い済みのホームステイ代金(学校からの計算書及び領収書が必須) and
    ホームステイ先の住所と電話番号、ホストの氏名
  • クレジットカードや海外キャッシュカードと、その利用可能枠を証明できる書類 and
    カードの引き落とし銀行口座の直近の残高を確認できる書類
  • 入国時にニュージーランド・ドル、日本円、その他の通貨を現金で所持している

ただし一番最後の現金の持ち込みはセキュリティ的にNGです。もしも移動中に紛失した際には詰んでしまいますので、原則これは選択肢から外します。

また上記の通り学校が発行した領収書及び計算書に記載されたホームステイ代金も現地生活費として認められますので、たとえばワーキングホリデーで往復チケットでの渡航 + ホームステイで3000ドルの支払いがある場合、(生活費4200ドル – 既に支払ったステイ代金3000ドル)= 1200ドル相当の資金所持を証明できれば条件をクリアーします。

一番確実な生活資金所持の証明方法

以上を踏まえつつ、この中で一番確実な書類は、日本の銀行が発行した英文の残高証明書です。これとニュージーランドの学校が発行する領収書の2つで問題にはなる事はまずありません。

また日本の銀行が発行する英文残高証明書は日本円建てでOKです

具体的には「567890円」といった表示で「規定の【相当額】」が確認できれば問題ありません。

つまりニュージーランド・ドル建てや米ドル建てで証明する必要はありません。

ちなみに日本の銀行ですと英文の残高証明書の発行は数日から1週間程度掛かります。

また発行料は銀行によって変わりますが、7~800円/1通といったところです。基本的には出発の3~4週前に銀行で詳細を確認 ⇒ 出発の1~2週前に作成する流れがベストです。

滞在資金の証明は事前に準備している姿勢がとても大切です

滞在資金の証明は事前に準備している姿勢がとても大切です

入国審査で生活資金証明の提示を求められないケースも多々ありますが、だからといって「用意しなくて良い」ということではありません。

「事前準備をしていない」 = 「NZ移民局やNZの法を軽視している」と取られてしまうと、重大なマイナス要素になってしまいます。

ですからもしも英文の残高証明書を用意できない場合でも最低限、「クレジットカードの明細書」、「日本の銀行のオンライン・バンキングで【出発の数日前の残高】と【名義人】が確認できる画面を印刷したもの」、「オンライン・バンキングが利用できない場合は通帳の名義と直近の残高が確認できる部分をコピー」などでご対応下さい。

繰り返しになってしまいますが大切なのは「ニュージーランドの法律を守ろうとする姿勢、ルールを尊重している証拠」です。

この点もしっかりと事前に準備して、気持ちよくニュージーランドに入国していきましょう。

学生ビザでNZに入国する際の滞在資金の証明について

学生ビザでNZに入国する際の滞在資金の証明について

ただし学生ビザに関しては申請時に英文の滞在資金証明を提出していますので、発行されたビザの「The conditions of your visa: (ビザの条件)」欄に「Financial support evidence not required.(滞在資金を証明する書類は必要ありません)」と記載されるケースがほとんどです。

この場合、基本的には入国時に滞在資金の証明を求められることはないのですが、それでも念のために学生ビザ申請の際に提出した英文残高証明書のコピーを持っておくと完璧です。

タバコ、お酒の免税の範囲

タバコ、お酒の免税の範囲

現在、ニュージーランドへのたばこの持ち込みは50本までです。

それ以上の持ち込み分は申告が必要であり、また高い税金が掛かりますのでご注意下さい。

同様にアルコールはワイン6本(4.5リットル)、もしくはビール12缶(4.5リットル)、もしくはウィスキーなど3本(最大で1本1125ml)までとなっています。

ニュージーランドの入国審査で聞かれる質問

ニュージーランドの入国審査で聞かれる質問

ニュージーランドに入国する際に、入国審査官(immigration officer)から受ける質問はある程度決まっています。詳細は以下をご確認ください。

スマートフォン、携帯電話、パソコンの使用制限

テロや犯罪の防止、また審査官への逆恨みや報復を防ぐ為に、審査エリアでのパソコンやスマートフォン、携帯電話、カメラなどの使用は固く禁じられています

この点は厳しく取り締まっていますので、出国ロビーに出るまで電子機器には一触らないようにします。

またパソコンやスマートフォンに猥褻な動画や反社会的な画像が入っている場合、入国拒否や起訴されてしまうケースがあります。

スマートフォン、携帯電話、パソコンの使用制限

心当たりがある場合はキャッシュを含め、日本を出発する前に全てのファイルを削除しておきましょう。

ちなみに到着ゲートを出た後のスマホ利用は問題ありません。ゲートを出てすぐの所に携帯ショップがあり、SIMカードも購入できます。オークランド空港の詳細につきましては、以下をご確認ください。

それから念のため、国内線に乗り換える際にも時間があればSIMカードを購入できます。

また空港から市内に向かう方法は以下をご確認ください。

入管や税関で足止めになった場合

入管や税関で足止めになった場合

税関職員からの厳密な荷物チェックがあった場合、通常は1~2時間の足止めとなります。

ちなみに空港お迎えを学校に依頼している場合はお迎えスタッフを待たせることになりますが、特に問題ありません。

学校スタッフもお迎えスタッフもそういったケースには慣れていますので、ご安心ください。

そして全ての検査が終わって空港ロビーに出た後は、それが予定の何時間後であっても空港お迎えスタッフを探してみて下さい。

また待合ロビーに誰も居ないようならば弊社もしくは英語学校の専用の電話番号にお電話下さい。改めてスタッフが空港にお迎えにあがります。

さざんくろす君

入国管理官や税関職員からの取り調べを受けている状況で、空港お迎えスタッフや弊社スタッフに連絡を取るために携帯電話を使った場合、その点の取調べも追加される可能性があります。通信機器の使用は空港ロビーを出た後でという点、十分にお気をつけ下さい。

また審査に際しては電話での日本語通訳を頼めますので、もしも質問されて分からない点がある場合は無理に答えようとはせず、落ち着いて日本語通訳をリクエストしてください。