【2024年11月版】ニュージーランドへの食品の持ち込み – NZに持ち込める食品の量と目安


ニュージーランドへの食料品の持ち込みは厳しく、後述のリストのように持ち込めないものが多いです。

また税関での申告を怠った場合は故意でなくても400ドルの罰金ですので、たとえ飴玉一つであっても申告しなければなりません。

具体的な申告方法はNZの入国カードの「食品の持ち込み欄(Any food)」で「Yes」を選択し、荷物チェックで税関職員に食品を見せ、詳細を説明する流れです。

それでは以下、持ち込める食料品のざっくりとした目安を参考にニュージーランドへの食品の持ち込みについて考えてみます。

NZへの食料品持ち込みの申告は、オンライン入国カード(NZTD)で行います

具体的な食品持ち込みの申告方法は入国カードで「食品(調理済食品、未調理食品、生もの、保存食品、加工食品、乾燥食品を含む)」に「はい」と答えるだけです。それで申告は完了しています。

せつめいアザラシ

英語版の入国カードでは「Are you bringing into New Zealand: • Any food: cooked, uncooked, fresh, preserved, packaged or dried?」の質問に「Yes」と答える流れです。

ちなみに2024年10月15日以降、入国カードはオンラインでの事前登録のみとなっています。

従来の紙の入国カードは廃止されていますのでご注意ください。

またオンライン入国カード(NZTD)の書き方については以下のページをご参照ください。

ニュージーランドへの食料品持ち込みは入国カードの記入とセットです。出発前に必ずご確認ください(このページの最後にもリンクを貼っておきます)。

近年、ニュージーランド税関による食料品持ち込みの取り締まりは厳しさを増しています

ニュージーランドへの食品の持ち込み

農業と酪農が盛んなニュージーランドでは、防疫上の観点から食品の持ち込みを厳しく規制しています。

ですからニュージーランド入国時には味噌や醤油などの食材は勿論のこと、ポケットの中のガムや飴、成田空港で買ったお土産用のチョコレートなども事前に申告する義務があります。

つまり食べられるものはすべて、一切の例外なく申告しなければなりません

またその申告を怠って荷物の中から食品が出てきた場合、それが特に問題のない食品であってもまずは即金で400ドルの罰金です。

そして申告し忘れた(もしくは隠していた)食品の種類や量によっては罰金が追加されることがありますし、また税関職員に対する振る舞いや態度によっては起訴や入国拒否に発展することもあります。

この点はニュージーランド税関の公式サイトで法的な根拠が公開されています

持ち込める食品の目安は「ニュージーランドの農業に害がない」です

ニュージーランドへの食品持ち込みはとても厳しいものですが、それでも食料品を絶対に持ち込めないということでもありません。

そして食料品を持ち込めるかどうかの判断は「ニュージーランドの農業に害がないもの」というラインで考えると、大筋で間違いがありません。

つまりニュージーランドにとって外来種の虫や新種の病気のリスクが少ない状態であれば、食品を持ち込めるケースがほとんどです。

ニュージーランドへの食品の持ち込み、キーワードは「ニュージーランドの農業に害があるかどうか?」です

ですから例えば成田空港で買ったお土産のチョコレートやクッキー、また近所のスーパーで購入した開封していないお菓子、味噌、醤油、煎餅、お茶などが問題になることはほぼありません

これらは入国カードでしっかりと申告 ⇒ 税関職員さんに現物をチェックして貰えば、基本的にはニュージーランドに持ち込めます。

入国カードで申告してもニュージーランドに持ち込めない食品の参考例

申告してもニュージーランドに持ち込めない食品の参考例

逆に申告したとしても手作りの食品やお菓子は原則としてニュージーランドには持ち込めません

これは食品に昆虫や細菌が混入 ⇒ 外来種としてニュージーランドの農業に深刻な被害を与える可能性があるためです。

同様に工場で作られていても「紙で包まれているだけ」の商品や食べかけの食品はアウトですし、むき出しの漢方や薬膳系の食材、ドライフラワーなども持ち込めません。

ちなみに厳密にルールに照らし合わせれば、工場製品であっても肉、魚、乳製品、卵、種子、花、野菜、果物、蜂蜜を含む食品は加工品でも乾燥品でも全てNGになり得ますので、持ち込める食品はほぼ何もない状況です。

運用としては「税関職員のお目こぼし」というラインで食品の持ち込みが許可される形になっています。

ニュージーランドに持ち込める食品まとめ

以上をまとめますと【運用的】には「生きている虫がついている可能性がある食品」は全てアウト、そして封を切っていない工場製品にはだいたいOKが出るイメージです。

そんなわけでご家族の手作りの漬物やお菓子でトラブルになるケースが多いです。

たとえジップロックなどで密封処理していたとしても原材料の公的表示が無いものはまず持ち込めませんので、ご注意下さい。

【例外】手作りでも生鮮食品でもないのに、NZ持ち込みにNGが出ることがあります

ニュージーランドへの食品の持ち込みはルール的に「本当はダメだけどお目こぼし」の体裁をとっていますので、加工されてパッケージに包まれた食品であっても「NZに持ち込めません」と言われてしまうことがあります。

実際に筆者もカップヌードルの謎肉がダメと言われたことと、インスタント味噌汁の貝肉がダメだと言われたことがあります。

さざんくろす君

2つとも全く同じ商品が現地のアジア系スーパーで売っていますし別の入国時には問題にならなかったのですが、この時はダメと言われました。ちなみに友人は新品のマヨネーズにNGが出ました。

ちなみにこの2回とも入国カードで「食品持ち込みアリ」で申告していましたので、その場で廃棄するように言われて終わりでした。

もちろん罰金もなく、備え付けのゴミ箱にダメ出しがでた食品を捨てる ⇒ すぐに入国できました。

食料品の持ち込み、NZ税関で問題になると・・・

繰り返しになりますが「工場で作られた未開封の製品」を持ち込み、それをきちんと「入国カードで申告」しているのならば、まず問題になりません。

またもし問題になったとしても大抵はその場で廃棄するだけですので心配はありません。

しかし税関職員を騙そうとした場合は、かなり大変なことになります

たとえば申告をせずに荷物から食品が出てきた場合、まずは400ドルの罰金 & 別室送りです。

乳製品や果物、更には生肉を持っていること自体は問題ありません。正直に入国カードで申告し、税関職員に詳細を確認してもらい、持ち込みNGであれば備え付けの廃棄ボックスに捨てることでニュージーランドに入国できます。問題になるのは「彼らに嘘をついた / 彼らを騙そうとした場合」です。

NZ税関で問題になると・・・

ちなみ別室送りになった場合、徹頭徹尾「大人な対応」をされます。冗談や言い訳は通用しませんし、騒げばすぐに警察がやってきます。

また審査官への態度や対応によっては入国拒否もあり得ます。

繰り返しになりますが、厳密に法にてらしますとニュージーランドに持ち込める食品は皆無です。

全ては「税関職員のお目こぼし」という体裁をとっていますので、たとえ「成田空港で買った密閉された食品」であっても税関職員が「No」と言えば、それに抗う術はほぼありません

ですから入国当日に税関職員が下した判断には従うのが基本です。

抗議しても法的に正しいのは税関側であるケースがほとんどですし、争ったとしても望んでいる結果になることはまずありません。

せつめいアザラシ

そもそも外国人には「ニュージーランドに何かを持ち込む権利」も「ニュージーランドに入国する権利」もありません。日本の役所に抗議するのと同じ感覚で「ルールはこうなっているはずだ」と騒いだところで、淡々と入国を拒否されて終わりです。

ニュージーランド税関、最終的なチェック項目

ニュージーランド税関、最終的なチェック項目

以下のチェック項目は絶対のルールではなく、あくまで目安です。正確な所は入国当日、税関職員の前に立つまで分かりません。

しかしそれでも以下の条件を全てクリアしていれば、大抵のケースで問題にはなりません。

  • 入国カードで「食品の持ち込みがある」と申告している
  • 肉、野菜、乳製品、果物など、生ものではない
  • 弁当やサンドイッチなど、すぐに食べられるものでは無い
  • 家族が作った漬物やお菓子など、手作りの食品ではない
  • 工場で作られた製品で、完全に密封されている
  • 販売目的など、大量ではない

とにかく事前に申告しているのであれば、市販のポテトチップスや空港で買ったお土産用のお菓子、醤油、味噌、カレー粉などで止められることはまずありません。

しかし逆に手作りの食品や封の開いた製品、弁当、生の果物や乳製品を使ったスイーツなどは持ち込めません。

また量について「具体的にこれくらい」という記載はありませんが、多くとも5~6kg程度に留めておくと良いかと思います。

それから間違えて飛行機内から生ものや果物を持ってきてしまった場合、荷物検査までに食品を捨てて下さい。飛行機を降りた後、荷物検査場までに食品を捨てるためのゴミ箱が沢山用意されています。

しかしいずれにせよ正しく申告する気持ちがあるのなら、怖がる必要はありません

税関職員は嘘とうっかりミスの違いを見抜くだけのスキルと経験を持っています。

ニュージーランドへの食料品持ち込みの注意点

オンライン入国カードの記入方法、これは確実に把握しておきます

薬の持ち込みも要チェックです。

またニュージーランドの入国審査の注意点もご確認ください。

あとは個人的に保険両替くらいは読んでおいた方がいいかな、と思います。たいていの方は得します。

よくあるご質問

Q.ニュージーランドへの食品の持ち込みはどれくらいの量から申告が必要ですか?

食料品をお持ちであれば、飴一つであっても申告しなければなりません。

Q.ニュージーランドには食品、何キロまで持ち込めますか?

特に規定はありませんが、5~6kgの持ち込みで問題になることはほぼありません。

Q.ニュージーランドへの食品持ち込みの申告ミスに罰則はありますか?

故意であってもそうでなくとも、食品を持ちつつ申告しなかった場合は400ドルの罰金があります。また取り調べの後、更に大きな罰則が科せられる可能性があります。

Q.NZに持ち込めない食品を持っているのが発覚したら、どうなりますか?

入国カードで食品の所持をきちんと申告 ⇒ 持ち込めるかどうか不明な食品は税関職員さんに確認を依頼 ⇒ NZに持ち込めない食品だと判明した場合、職員さんの指示に従って廃棄ボックスに食品を捨てることで入国できます。罰金もありません。

NZに持ち込めない食品を持っていること自体は、それが違法薬物などでない限り、特に問題ありません。

Q.結論として、NZでの税関手続きはどうすれば良いのですか?

食品をお持ちならば入国品で「食品あり」と申告し、あとは税関職員さんに包み隠さず丸投げすればOKです。持ち込める食品は持ち込めますし、NGな食品はその場で捨てるよう指示があります。

ニュージーランドへの食品の持ち込み